見出し画像

大手企業から STORES へ。カルチャーギャップを乗り越え得た「Just for Fun」

STORES ブランドアプリ を手掛ける、CRM事業部門のビジネスサイドとしてはたらく梶川 由理香さん。難易度の高いサービスのクローズをはじめ、数々のプロジェクトをリードしています。その仕事の背景には、意外なキャリアとそこで得た経験の数々がありました。これまでのキャリアから STORES でのプロジェクトのことなど、お話をききました。

PROFILE
梶川 由理香さん・・・CRM事業部門 ビジネスグループ

新卒でコンサルティング企業に入社。メディア・コンテンツ業界の事業戦略や市場調査、委員会運営等の業務に従事したのち、大手ITベンチャー企業の事業企画職を経て、2022年7月に STORES に入社。初めてのスタートアップでの仕事に日々もがきながら、変化を楽しんでいる。音楽とお笑いと美味しいものを食べることが好き。

大手企業を経てベンチャーに飛び込む。ちょっと珍しいキャリア

──まずはこれまでのキャリアのことから伺いたいと思います。STORES は、何社目ですか?

3社目です。新卒で経営コンサルティングなどを行う大手企業に、その後大手ITベンチャー企業を経て現在に至ります。

──STORES ではちょっと珍しいキャリアですよね。どのようにしてキャリアを選択されてきたのか教えてください。

学生の頃はメディア関係の仕事に興味がありました。小学校の卒業文集に「雑誌の編集者になりたい」と書いていたほどです。実際に中学生の時に地元の編集長にインタビューをしたこともあるんですよ。けれど、就職活動を始めるまでの間に、スマートフォンが普及するなど時代の変化があり、自分自身のメディアとの接し方にも大きな変化がありました。

それから、商品やサービスは時代とともに変化していくと実感し、今自分が好きなものにこだわるのではなく、自分が生き生きと過ごせる働き方ができることを就職活動の軸にすることにしました。それを叶えられる会社として、ITベンチャーなどと並んで受けてみたのが1社目の会社です。コンサルティング業界というと、ハードルが高いイメージがありましたが、友人の薦めでインターンシップに応募し参加したところ、チームでクライアントの課題や戦略を考え抜く時間は刺激的で楽しく、またそこで出会った社員の方々がとても魅力的だったため一気に志望度が高まりました。実際に選考に進む中で、メディア・コンテンツに関わる部署もあると教えられ、自分がこれまで好きだったことも強みにできると思い、入社を決めました。

──コンサルティングの仕事から、IT企業に転職したのはなぜだったのでしょう。

充実した日々を送っていましたが、多忙を極める中で、次第に自分の仕事がクライアントや世の中に対してどのような価値を提供できているのか、疑問を感じるようにもなりました。自分たちが作成した資料や提案が、現場目線で実際にどこまで役立っているのかという実感がわかなかったのです。外側から考えられることを伝えるだけではなく、自分自身で事業を動かす経験を積みたいと、転職を決意しました。

──2社目のご経験はいかがでしたか?

最初は会社の主力事業であるEC事業の企画部署に配属され、その後、新規事業として立ち上がったファッション事業部に異動しました。そこでリーダー・マネジャーに昇進する機会をもらいましたが、それは、1社目で得たロジカルなコミュニケーションやドキュメンテーションのスキルが、レイヤーごとの承認を得ながら仕事を進める必要がある会社の文化と合っていたからかなと思います。

一方で、これまでのキャリアでの経験則や成功パターンだけで仕事をするようになっていることに課題意識が芽生え始めました。短くても60歳、70歳まではたらくことを考えると、これまでに培ったスキルだけを使いつづけるのではなく、まだまだ挑戦していかなければと転職することにしたのです。

これまでの経験を積み上げられるITサービス、小売などの業界で、打ち手を自分で考え実行できる会社を探している時に見つけたのが STORES でした。

「Just for Fun」が、本当にあった

──当時の梶川さんに、STORES はどんなふうに見えたのでしょう。

まず、ミッションの「Just for Fun」と、その言葉通りの明るくおだやかなはたらく人たちに魅力を感じました。これから規模を拡大するスタートアップは厳しい雰囲気に陥りがちです。「数字を出さなければ、結果を出さなければ」とずっと考えていると、心がついていかなくなってしまう人がいる。そんな中、このミッションを掲げ、オーナーさんだけでなく、はたらく人たち自身が楽しくあろうとしていることに共感しました。

歴史のあるプロダクトを育ててきて、失敗や成功の経験を持っている人が集まっていることも「ここなら挑戦ができそう」と感じさせてくれました。配属先のCRM事業部門は、サービスをこれから作っていけるフェーズであることも良かったですね。これまでの環境では、ほとんどビジネスができあがっていて、「誰に何をどう届けるのか」に立ち返る機会はまずありませんでしたし、サイトデザイン、マーケティング、セールス、開発とそれぞれの仕事が独立していて距離があり、その役割を超えることはできませんでした。これまでの環境ではできなかったことができそうだと感じて、STORES に入社することにしたのです。

──実際に入社されてみて、いかがでしたか?

「Just for Fun」が本当にひとりひとりの中に根付いていることに驚きました。これまでつとめてきた会社では、どこか「ハードな環境」によってみんなが結束している雰囲気もあり、プレッシャーのかかる状況にあることが当たり前でした。

それはそれで共に戦う仲間とはたらく一体感がありましたが、STORES のやりがいは全く違うのです。自分たちが何が好きで、オーナーさんに何を届けたいかでつながっている一体感や、自分たちのプロダクトを愛している姿と、その延長にあるおだやかさ。もちろん、会社の成長に伴い少しずつ変わっていく部分もあると思いますが、STORES ならきっと仕事のシビアさと今の雰囲気のいいバランスを見つけられると思います。

初めてのサービスクローズで得た、足りなかったもの

──印象に残った仕事についてもお伺いしたいと思います。

「スタンプス」という、CRM事業部門の前身であるショップフォース株式会社の時代から提供してきた、様々な業種・ブランドのスタンプカードやクーポンをスマートフォンの一つのアプリで一元管理することができるサービスのクローズです。これまでに、サービスのクローズに関わったことはなかったので、はじめは何から進めれば良いのか全く見当がつきませんでした。

いつクローズしなければならないかの期限だけが決まっていて、そこから、「その期限までに何がどうなっていることが必要なのか」を細分化しながら言語化し、それぞれタスクに落とし込んでいきました。例えば、終了日にアプリの中がすべて見られない状態が良いのか、ポイントはいつまで貯めることができて、いつまで使えるべきなのかなどの論点を、実現性やサービスを利用いただいている方々への影響も考慮しながら決めていき、やるべきことを洗い出していったのです。

実際にその仕事をやってくれる人からヒアリングをし、なるべくタスクの負荷を下げる工夫を重ねました。さまざまな部署の方と連携することで、私が見えていない部分が明らかになったこともありました。

──たとえば、どんなことでしょうか?

このプロジェクトに限らず、開発の視点が足りていないことに気づかされました。簡単に「機能を止める」と言っても、その裏側にはさまざまな方法ややり方があり、その作業ボリュームまで想像が及んでいなかったのです。例えば「アプリを消す」と簡単に言っても、アプリストアから下げることはできてもユーザーのスマートフォンからアプリを削除することはできないということ。言われてみれば「そうなんだ」と思えることでも、仕事を進める上であらためて気づかされたことでした。

それでも、STORES のメンバーは「こういう方法があるよ」とビジネスサイドの人間にもわかるような言葉で説明してくれて、コミュニケーションをしてくれたので、プロジェクトが止まったりひっくり返ることはありませんでした。

──このプロジェクトをやってみて、STORES での仕事をどう感じましたか?

みんなが本質を見つめながら前向きに仕事を進めているんだなとあらためて感じさせられました。サービスのクローズは、決して嬉しいニュースではありません。けれど、それにみんなが納得して、STORES を前に進めるために必要なことだよね、とひとつずつ進めていく。わからない人に対して「なんでわからないの?」と責めるのではなく、相手の立場に立って選択肢を提示してくれる。自分たちがやるべきことに向かっていく文化を感じました。

大企業から STORES に入るということ

──最後に梶川さんにお伺いしたいのは、ご自身が感じる、大手企業経験者ならではの強みです。STORES で、これまでの経験がどのように役立っていると感じますか?

仕事のシビアさをいいバランスで持っていられることです。これまで経験した環境では、事業として求められる基準に高いハードルがありましたし、ひとつのミスが大きなトラブルにつながるため、たくさんの人の目を感じながら慎重に、責任感を持ってはたらく必要がありました。遊びじゃないんだという緊張感や怖さと隣り合わせではたらいてきたので、これらが私からなくなることはないでしょう。

まわりの目がなくなっても、絶対守らなければならないラインや、仕事の面で自分を常に監督している感覚があるのは、STORES ではまだ少し珍しい存在なのではないかと思います。今のおだやかな環境に甘えず、この時の感覚は忘れずにいたいと思っています。

──これから大手の会社から STORES に入社される方もいると思います。おそらく多くの方が心配されるであろう、カルチャーギャップについても教えてください。これは、どんな風に解消したのでしょうか。

入社当初はかなりのカルチャーギャップがありました。スタートアップ事業ならではの、いろいろなことが体系化されていない環境もあり、どのアジェンダが検討中で、確定事項なのかといったキャッチアップが難しい。社内ツールも使い慣れないものばかりの中、自分自身で考えながら仕事を進められるようになるまでには苦労しました。けれど、今までのやり方で進めようとするのはエゴなので、まずはそれをひとつひとつ受け入れてみました。その上で、改善案があれば前向きに提案する。それを繰り返すうちに、ギャップを感じたことの中で、STORES に寄せることと、自分のやり方を提案してみることのバランスがとれてきました。

今は、できあがった価値観が少しずつほぐれてきて、成果を出す方法や、評価する軸はひとつではないことに気づき始めたところです。

──これからやりたいことについても教えてください。

「これを必ず成し遂げたい」というミッションはありませんが、中学生や高校生の夢見る少女だった自分が、今の自分を見て「いいじゃん」と思える状態でありたいと思います。自分への甘えや妥協はせず、かといって必死な悲壮感もない、バランスがとれた自分でいたい。これから先のことはまだまだ想像がつきませんが、新しいことに挑戦して、昔の自分に誇れる仕事をしていきたいと思います。

(写真・文:出川 光)

梶川さんのお気に入り:コッツウォルズティールーム
30年の歴史ある紅茶専門店で、生産地別の茶葉とオリジナルのブレンドティー、それぞれ豊富に品揃えがあります。おすすめの紅茶マッピングなどの情報も充実しているので、ページを見ているだけでもワクワク!私はコッツウォルズブレックファーストとマスカットキャンディがお気に入りです♪

\ STORES では一緒にはたらく仲間を募集中です!/


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?