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誰もが好きなことに取り組める、個性が爆発する時代を僕が作る

heyでビジネスディベロプメント本部のVPを務める伊藤圭太(いとう・けいた)さんに、これまでのキャリアやheyで目指している世界について聞きました。

スポーツで培ったプロ意識、商社で世界を転々

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──heyにいらっしゃる前には世界を渡り歩くお仕事だったとか。どんなお仕事だったのでしょうか。

一番印象に残っているのは無印良品を手掛ける良品計画に出向したことですね。海外で副社長職を経験したり、原料からお客様の手に届くまでのサプライチェーンを整備したり。当時はほぼ寝ずに仕事をしていました。普通の人であれば音を上げてしまうほどの仕事量とメンタル負荷だったと振り返ってみて思います。

──それほどの仕事をしても持ち堪えられるのはどうしてなんですか?

子供のころからスポーツをやっていたので、体力も精神力も人より少しはあったのだと思います。そんな僕でも結構しんどいなということはたびたびありましたけれど。

──壮絶な仕事人生ですね。どんなスポーツをしていたんですか?

小学生の頃からスポーツをやっていました。水泳、サッカー、テニスとなんでもやって、大学生からは水上スキーを。大学を卒業する直前までプロとしてスポーツをやりたいと思っていたくらい打ち込んでいましたね。

──どうしてそんなにスポーツに夢中になったのでしょう?

スポーツが好きな理由は仕事が好きな理由と同じで、みんな本気でやっていることと、チームプレーの面白さですね。例えばサッカーで何百回もセットプレーを練習していると、何も言わなくてもチームメイトがどこでボールが欲しいかが手にとるようにわかる。そういう深いつながりを感じられる仲間と、限界を突破し、信頼を深めていけるのがスポーツと仕事に共通した喜びなんだと思います。

──なるほど。ストイックさが伝わってきます。

僕、みんなが本気でやっているところにしか興味がないので。スポーツ一筋だった頃は、スポーツ以外にこんなにみんなが本気で取り組むものがあるのかと疑問に思っていましたが、お金が関わるとやっぱり大人でもちゃんと本気になりますよね。

「仕事ほど面白いものはない」という言葉で
ビジネスの世界へ

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──スポーツ一筋だった伊藤さんがビジネスに興味をもったのはどういうきっかけだったのですか?

学生の時に就職道場みたいなところに通っていて、そこでリクルートホールディングスの現CEOである峰岸真澄さんにお会いしたのがきっかけでした。それまで僕は就職して働くということにすら懐疑的で、どうして働くのかから疑問に思っていたほどでした。満員電車に揺られて会社に行って、何が楽しいんだろうなんて思っていたんです。

その僕に「仕事より面白いものはない」と言い切ってくれたのが峰岸さんでした。「スポーツも遊びもいいけれど、仕事はその百億倍楽しいからな」と言ってくれて、この人がそう言うならば信じてみようと思いました。あまのじゃくな僕は、そこでリクルートには行かずに商社への道を歩んだというわけです。「いつかは起業したいから、商社から起業した方が面白味があるんじゃないか」という、学生らしい考えでした。

均一化が進んでいく世の中に抱いた違和感

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──実際に働いてみてどんな風に思ったか覚えていますか?

上司が考えている事の先を読んで働くことなどは、スポーツのチームプレイに似たところがあるという実感がありました。商社時代は激務という言葉がぴったりの生活で、仕事ばかりしていましたね。海外での働き方をみて衝撃を受けたり、とてつもないピンチに陥ったりとさまざまな経験ができました。

──そのまま商社マンとしてのキャリアを突き進んでいく選択もあったと思います。

そうですね。でも、ある疑問が僕のなかにふと浮かんできたんですよね。

──いったいどんなことなのでしょう。

特に僕が携わっていたアパレル業界で、均一化がどんどん進んでいるなと。もちろん、素晴らしいビジネスモデルにより、均一化は起こるべくして起きたことなのですが、「みんなが似たような服を着ている世界が果たして僕は本当に好きだろうか」と考えるようになったのです。

それに加えて、いつかは起業してみたいと野心を燃やしていたのに、「誰かの作ったビジネスモデルを増幅させることばかりで良いのか」という自分のキャリアに対する疑問も持ち始めました。

これまでの人生をかけて命を削りながらやってきた仕事が没個性を引き起こしてしまってはいないか。このビジネスモデル以外に挑戦できることはないのか。そう考えた挙句、DtoCモデルがもたらす時代に可能性を感じたんです。

──DtoCモデルがもたらす時代、というと。

好きな人が好きなことに好きなだけチャレンジすることができて、個性が爆発しているような時代です。

個性が爆発している時代

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──「個性が爆発している時代」についてもう少しお伺いしたいです。

さきほどの服は単なる一例で、もしかしたら今は服で自己表現する時代ではないのかもしれませんね。要は誰もが好きなことがあって、それを表現していて、それが街にあふれている時代を見てみたいんです。だってそのほうが楽しいじゃないですか。

もともと僕は個性の溢れる街、下北沢で飲んだり、アートに触れたりすることが大好きなんです。

──それでheyに参画したということなんですね。

その通り。そういう個性を持っている、あるいは作り出すことができる人たちが簡単にそれをリリースできるシステムを支えれば、そういう世の中を作り出すことができると考えたのです。

“メークドラマ!”

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──今までの職場とは大きく環境も変わるチャレンジですよね。

そうですね。heyは資金が潤沢なベンチャーではありますが、商社の時とは事情が全然違います。巨大な資本を持つ相手にどう逆転勝利するかという、初めての経験をしているところです。

──それが、今乗り越えようとしている壁なのでしょうか?

(しばらく考えて)......おそらく違いますね。仕事上の課題やチャレンジは壁ではなくて、本当に乗り越えるべき壁は「面白いものを作ろう」「誰かをあっと言わせるようなことをやってみよう」という提案に、リスクを先に挙げてしまうような日本の社会構造なんじゃないかと思います。

「個性が爆発している時代」と言いましたけれど、それだってheyのサービスを使ってくれる方が「できないかもしれないけど、やってみよう!」というリスク度外視の挑戦や、買う人の「おもしろい!いいな!」という熱量も必要なんです。大企業がEC化に乗り出したり、面白そうでクリエイティブな企画を通すというレベルの決断から、ひとりのオーナーさんがネットショップを始めるという決断までもをしにくくしてしまう雰囲気があるとすれば、それが最大の敵なんじゃないかと。

──なるほど。日本の同調圧力や相互監視的な文化が生んだ弊害なのかもしれないですね。その壁をどうやって乗り越えようとしているんでしょうか。

まずは社内や私たちのサービスから、失敗と小さな成功体験を褒める文化を作ることです。アメリカのシリコンバレーなんて、会社を立ち上げても大きな失敗をして初めて話を聞いてもらえるのだそうです。もちろんいい失敗と悪い失敗を区別する必要はありますが、いい失敗を経験値として褒める文化が必要です。そして小さな成功体験を褒めること。これも海外赴任経験から学んだのですが海外の人は小さな成功を大袈裟なほどよく褒める。こういう文化を根付かせていくことで、人の心が動く作品や、さまざまなドラマが生まれるんだと思います。

──そのドラマが個性が爆発している時代をつくるんですね。

そう!長嶋茂雄監督も”メークドラマ!”と言っていましたけど、人を感動させるようなもの、心を温めるようなドラマが人の心を動かして、さまざまな彩り、売り上げを生むのだと思います。僕がheyでやりたかったのはそういうさまざまなドラマを作ることなんです。リスクヘッジから何かが生まれるわけではない、誰かが「ワオ!」というようなドラマが楽しみ駆動の経済圏を作るのではないでしょうか。いや、僕が作るんです。

伊藤さんのお気に入り:LIGHT UP COFFEE
昨年末、BIORAL吉祥寺店で開催したPOPUPストアに出店して頂いたオーナーさん!オーナー川野さんのコーヒーに注ぐ圧倒的な情熱とコーヒー農園オーナー制度等を実行しコミュニティを形成するパワーが秀逸!!

(写真・文:出川 光)

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