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CTOとシニアマネージャーが背中を預けて役割分担する、CTO室について藤村さんに聞きました

heyには「CTO室」というテクノロジー部門全体に関わる課題解決や戦略立案・実行をする組織があります。CTO室が立ち上がって1年ということで、このCTO室のこと、入社してからのエピソードなどをheyのCTOである藤村大介さんに聞いてみました。

コロナ禍でCTOになること

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──heyはいつ入社されたのですか?

僕がheyに入ったのは2020年の4月のことです。その前は業務委託で副業という形でheyに関わっていました。

──もともとCTOになる予定で?

はい、その期待は伝えられていました。けれどいきなりCTOとして入ってもみんなびっくりしてしまうので、助走期間を置きました。

──入ったばかりの会社のCTOになるのに不安はありませんでしたか?

「自分に務まるだろうか」という不安はありませんでした。僕は、どんなことでも理論上人間やってできないことはないと考えているんです。あくまで理論上なので現実的に無理なことはありますが、CTOを務めることは自分の中でやり方が見えていた部分もあったので。むしろ、どうやってやろうかな、と考えていました。

──入社された時はすでにコロナ禍ですよね。

そうなんですよ。これは正直すごくやりにくかったですね。僕が入社したのは4月15日で、緊急事態宣言の真っ只中。みんなが何を考えているのか、どんな仕事を楽しんでやれるのかなどを立ち話などから知っていって仲良くなる方法でこれまで働いてきたので、そういうアプローチができないことがもどかしくて。

──オンラインでどのようにコミュニケーションをとったのでしょう。

1on1を多めにやりました。今までの仕事ではこういうことをやったことがなかったので、新たな試みでした。まだ試行錯誤中ですが、ノーアジェンダのミーティングをやることで相手をよく知ることができる実感があります。

──そうやってオンラインでチームをつくっていったのですね。

元CTOが複数名いる、「CTO室」

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──次にCTO室について聞いてみたいと思います。これはどんなきっかけでできたのですか?

僕がCTOになって仕事を抱えすぎて辛そうにしているのを見て、社長の佐藤が、heyの中にいるCTO経験者を集めてチームにしてみてはどうかと提案してくれました。どの会社にも、会社を横断した課題を解決する箱があるものです。heyの場合はプロダクトごとに組織がわかれていますが、目指していることはひとつ。横断だからできることや、個別のチームだけでは解決できないことをCTO室の裁量で解決するためにこのチームができました。

──具体的にはどんなことを解決しているのでしょうか?

事業的に目指すところがある程度わかっていて、未来の目標も共有できているメンバーが集まって、さまざまなことを解決しています。例えば、組織マネジメントの課題として、今の組織の形をどうしたらもっと良くできるか、などです。他にも、採用基準、評価、査定、異動など。組織を運営している上で起こる、事務的でもあり、難しい判断が必要なことを解決しています。
また、技術的に横断でやったほうがいい仕事もここで話し合っています。モバイルアプリや、インフラなどのテクノロジーをどう考えるか、などです。

──なるほど。課題はどのように選定するのですか?

定例にそれぞれが議題を持ち寄るスタイルです。それぞれに詳しい分野があるので、得意な人がその範囲のボールを拾い合うような感じで。

──そうすると、自分ひとりで悩むよりも解決が早そうですね。

本当にそうです。僕より詳しい人がいるなら任せない理由がありませんからね。組織運営が僕よりうまい人もいれば、人事制度の経験が豊富な人なども。僕なんて、ベンチャー企業が長かったので人事評価を受けたりされたりした経験があまりなかったりしますからね。

お互い背中を預ける、大人なチーム

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──実際のチームの雰囲気はどのようなものなのでしょう。

大人なチームだな、と思います。ミーティングではけっこう無駄話もしていますよ。持ち寄った課題も、皆「わかる」「わかる」と共感し合って、解決方法を探しています。それぞれがみんな猛者ですが、得意なことを分担して背中を預けることができていると思います。

──背中を預けるというのは、どういう感覚なのでしょう。

単純にコードを誰かと一緒に書くのとは違う、得意な分野は最後まで誰かに任せて大丈夫なんだ、という安心感と、チームでしかできないことが実現できるんだということが実感できている状態ですね。そして今、このチームができて一年あまりが過ぎたので、このチームのノウハウを形にすることを考え始めています。

──再現性のあるものにしていくということなのでしょうか。

そうですね。僕は、最終ゴールはCTOの仕事をパスすることだと思っているので、ちゃんと渡せる状況を作らなくてはならないなと思っています。就任して一年を駆け抜けた感覚がある今、何をすればパスできるのかなということも考えているんです。

──パスですか!

そうですね。今は経験豊富なメンバーばかりですが、いつか、若い人がCTO室に入ってきてくれることも必然だと思うので、その時正しくこの仕事を渡せるように、いい感じにパスができたらいいなと。まだまだ先の話にはなるかもしれませんが。若い人が入ってきて、彼らの得意なことをどんどん任せて、得意分野を分担しあえるようになったらいいな、なんて未来を描きながら、CTO室で働いているところです。


以前藤村さんにインタビューした時、「ひとりでやるよりもチームでやったほうが圧倒的に成果がでたり、ひとりでは見ることができなかった景色があることを音楽活動を通して経験しているんです」と話してくださっていたことを覚えています。今回のインタビューでも、CTO室の話をする時は部活の話をしているように楽しそうで、メンバーのことを信頼している様子が伝わってきました。お話、ありがとうございました!

(写真・文:出川 光)

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